こりくから
DIARY & WEBCLAPお礼
2009.08.29
憂慮
「誰・・・?」
窓辺に立っていたシズクは、振り返りもせずに言った。
その頭部に巻かれた包帯が振り返っても無駄だと物語っていた。
「・・・もしかして、我愛羅?」
「ああ・・・。」
「お見舞いに来てくれるとは思わなかった。」
「・・・見舞いに来たわけじゃない。」
「あれ?じゃあ、何?業務連絡か何か。」
僅かに首を傾げながらようやく振り返ったシズクは、そっと自らの髪を撫でた。
こちらの様子がわからず、手持ち無沙汰なのだろう。
女独特の、そんな仕草を見たのは初めてだった。
「怪我の具合は。」
「あんまり芳しくないんだよね。このままって可能性も半分くらいあるみたい。」
「・・・。」
「別に我愛羅が気にすること無いよ。私がヘマしただけなんだから。」
「・・・しかし。」
シズクは例外だったが、部隊内では未だ我愛羅を怖れ、怯える者も多い。
今回の事故はそんな者がしたミスをシズクがフォローしようとして起こったものだった。
「そんなのまで気にしてたら心臓いくつあっても足りないよ。私は平気。」
忍としてやっていけるかどうかの瀬戸際に平気なわけはないと思う。
けれどシズクはそんな心の内などまるで感じさせなかった。
にわかの一部下である自分になどそんなことを見せる必要もないということなのだろうが。
だが、窓枠に寄りかかったシズクの姿が、いつもと異なりあまりに小さい。
「ん~と、じゃあ・・・ちょっと付き合ってくれるかな。」
「・・・なんだ?」
「屋上に風浴びに行きたいんだけど、さっき一人で行こうとしたら怒られたの。」
「当たり前だ・・・。」
まるで見えているかのように戸口まで歩いてきたシズクが小さく手を伸ばす。
その手が自分の服の袖をそっと握ったのを確認して、我愛羅はゆっくりと歩き出した。
********************************
謝りに来たけど言えなかった我愛羅と、それを察してあげたヒロイン。
でもヒロインも流されてるな。
しかし、時系列がバラバラ。時期的には3→4→1→2の順です。今のところ。
「誰・・・?」
窓辺に立っていたシズクは、振り返りもせずに言った。
その頭部に巻かれた包帯が振り返っても無駄だと物語っていた。
「・・・もしかして、我愛羅?」
「ああ・・・。」
「お見舞いに来てくれるとは思わなかった。」
「・・・見舞いに来たわけじゃない。」
「あれ?じゃあ、何?業務連絡か何か。」
僅かに首を傾げながらようやく振り返ったシズクは、そっと自らの髪を撫でた。
こちらの様子がわからず、手持ち無沙汰なのだろう。
女独特の、そんな仕草を見たのは初めてだった。
「怪我の具合は。」
「あんまり芳しくないんだよね。このままって可能性も半分くらいあるみたい。」
「・・・。」
「別に我愛羅が気にすること無いよ。私がヘマしただけなんだから。」
「・・・しかし。」
シズクは例外だったが、部隊内では未だ我愛羅を怖れ、怯える者も多い。
今回の事故はそんな者がしたミスをシズクがフォローしようとして起こったものだった。
「そんなのまで気にしてたら心臓いくつあっても足りないよ。私は平気。」
忍としてやっていけるかどうかの瀬戸際に平気なわけはないと思う。
けれどシズクはそんな心の内などまるで感じさせなかった。
にわかの一部下である自分になどそんなことを見せる必要もないということなのだろうが。
だが、窓枠に寄りかかったシズクの姿が、いつもと異なりあまりに小さい。
「ん~と、じゃあ・・・ちょっと付き合ってくれるかな。」
「・・・なんだ?」
「屋上に風浴びに行きたいんだけど、さっき一人で行こうとしたら怒られたの。」
「当たり前だ・・・。」
まるで見えているかのように戸口まで歩いてきたシズクが小さく手を伸ばす。
その手が自分の服の袖をそっと握ったのを確認して、我愛羅はゆっくりと歩き出した。
********************************
謝りに来たけど言えなかった我愛羅と、それを察してあげたヒロイン。
でもヒロインも流されてるな。
しかし、時系列がバラバラ。時期的には3→4→1→2の順です。今のところ。
PR
Post your Comment
カレンダー
フリーエリア
最新CM
最新TB
プロフィール
HN:
こりく
性別:
非公開
ブログ内検索
カウンター